【遡り日記④】WMAいよいよ開催。(日本時間16日)

地下のトイレで持参した洋服に着替え、Pたんが調達しに走ってくれた食料で少し生き返る。
が、あまりに時間が長く空気が薄く、始まる前に倒れても不思議はない状態になっていた。
そうしてもう一回場所移動があり、より会場入り口に近いところで待機させられる。
開始がリハーサル押しで遅れていてストレスの限界に達したところで、会場入り。
今度はやたらアバウトに順番に並ばせようとしていたが、もう誰もまじめに従っておらず、ここからは実力行使しかなさそう。
前に進み遅れてすばしっこいPたんとはぐれ、2グループほど遅れて会場へ解放される。ダッシュ
絶対転ばないよう、絶対突き飛ばされないよう、注意しながら初めて見る会場内を前方らしき方向へ走る。
と、夢のアリーナ最前列GET!奇跡!最前列のフェンスを握りしめて自らの快挙に喜びながら周囲を見回し、Pたんを捜すも見つからず・・・でも先に入れたんだし、きっと私よりいい場所をGETしているに違いない。良かった、良かった。
しかし、その喜びも虚しく、この後最悪の結末へと向かうことになる。
youtubeのムービーで思い出してみる》

夢に見たワールドミュージックアワードはもうすぐ始まる。
と、隣の女が凄まじく私を押してくる。私は最前のフェンスを握り締めて頑張っていると、その女、私に「押すな、私にはベイビーがいるんだ」とか言い、その隣の13歳くらいの子供を指し示してきた。はぁ?押しているのはあんただろう?
「私は押していない」というと周囲の人間に「こいつが押すんだ子供がいるのに」を繰り返して言っている。キチガイ。よく見ると周りにナンバーズがいない。ぞわっ。段々に周りがお前が悪いと言い出して、最期にはその女、セキュリティを呼び、「こいつがひどく私の子供を押す」などという。
セキュリティ「お前はここから下がれ」と言う。
「は?どうして、理解できない、ここは私の取った場所だ」と食い下がる、が
「言うことを聞け!会場から追い出すぞ」とセキュリティ。
周りまでもやいやい、そうだそうだと言う。四面楚歌とはこのこと。
やむなく私は後ろに下がった。左右からそこに人が押し寄せ私は4番目位に押しやられていった。
なんなんの、これ!私が1人アジア人だからか?第一に私1人をよってたかって追い出して誰が得をするというのだろう?泣くまいと思ったが涙でステージがもう見えない。

WMAビヨンセのパフォーマンスで始まった。だがここでマナー皆無のマイケルファン達のマイコーコールでオープニングをやり直し。酷いな、なんなんだこの連中は。最低限のマナーは守って欲しい。
ビヨンセは一層美しくなった感もあり、ダンスもマイケルチックで素敵だが気持ち的にもう楽しめない。
間、エンヤの歌に癒されたり、他のアーティストの歌に励まされたりして、何とか気持ちを持ち直そうとしていたがあまりにハードな1日と屈辱で倒れそう。
何人かが会場外に担ぎ出され、会場内セキュリティがミネラルウォーターを配り始めた。
ところがこの水も私にはなかなか渡して貰えない、すんでのところで他の人間に奪い取られてしまう。
そんなところに後ろからすごい勢いで入り込んできた男がいて、担ぎ出される人間の場所が出来る度に少しずつに割り込んで来ていた。その男は私の背中に腕を押しおいたりして圧迫した挙句に私が弱ってくると「出してやろう」とか言い、私はもう少しでセキュリティに担ぎ出されそうになった。
「NO!」あまりに激しく拒否したのでその男も一瞬唖然として、周りも多少その男を非難するように見たので、男はヘラヘラ笑って誤魔化していた。何なんだコイツラ。
それでも周囲にいた女性数人(イギリス人じゃなかった)から水を恵んで貰い、ポータブルファンを持ってる女の人がファンの風をくれたりしたので、本当に救われる思いだった。
もうマイケルの事は諦める気持ちになっていたが、マイケルがついに受賞スピーチをしに現れた時はやっぱり嬉しかった。マイコーマイコー私キマシタヨ。
背の高い外人の中じゃ実物は見えないけれど一生懸命に手を振り続ける。
実物は大画面の映像で確認するしかないな、もう。とにかく今回は画面のマイケルしか見れなかった。大変な思いをしたんだが、しかもチケットプレゼントに当選したラッキーパーソンだったはずなんだが、最前列をGETしたはずなんだが。
マイケルは美しかったし、何より笑顔だったし、「We Are The World」の歌声にも癒された。パフォはなく残念だったがこんな思いやりゼロでマナーゼロな彼らに見せてあげることはないさ。(関係ない人たちには悪いけど)思わずそう思った。

こうしておしゃれして行ったことが全く意味がなかった「World Music Award 2006」は15日23時に終了しました。私は予めはぐれたら駅で会おうと約束していたので駅でPたんと落ち合い、FCのパーティがあるという会場へ向かった。ところが会場前に本日のパーティはここでやらないという貼紙。訳が分からず日本へメールして新たな情報をGET。ここへ行けという場所へ行ったが、結局中止されたと分かった。
うーん、無駄に夜中にロンドンを駆け回った私達。ついてない。
まあ、いいさ、またヤツラが・・・以下自粛。
ここで普通ホテルに戻るはずだがマイケル宿泊の無名なホテル、ヘンペルホテルに行く。
ホテルのマイケルの部屋といわれる窓のところから光が漏れている。マイケル起きているんだな〜、と思うと帰れない(粘着)
と、セキュリティがファンの人数を数えて行った。
まさかまさかマイケルと会わしてくれるとか、まあまさかそれはないでしょう。
しばらくするとマイケルからファンにピザのゴチ。
あ〜、これがマイケルビザね。ありがとうマイケル。
そのうちに窓の明かりも消えたようなので私達もやっとホテルへ戻ることにした。
シャワーと着替え、食事を取り、人間らしくなったところでまたもマイケルのホテルへ向かった(粘着)。もしかして今日ロンドンを去るのかも知れないと思うと早い時間からでも気が気じゃないのだ。
気がつけばロンドンについてから全く寝てない。え?何時間?

セキュリティがものものしくなってドキドキしてくるがマイケルはなかなか現れない。