やっと解禁しました。ニュー・アルバム『MICHAEL』

考えてみれば、人生初、Thriller以降、マイケルのアルバムを発売日以降に開封した。
12月の試験と直後の脱力と風邪の悪化+仕事のイベントで負荷が掛りまくりの身体で、何年も待望、し過ぎたニューアルバムを聴くのは、危険過ぎると思ったので自重したのだった。

その上、この間に、12月23日、ある方の厚意により、SHIBUYA-AXでの「THIS IS IT」放送記念 〜今蘇る マイケル・ジャクソン〜』(Supported by Sonyhttp://www.ntv.co.jp/kinro/mj/ に行くことが出来たので、それは、良かったわけで(神に感謝)、どうしようもなく腑に落ちないでいたものが、少しばかりすっきりしたのであるが。その後、より風邪が悪化して不味いことになってしまったので、アルバムは更にお預けに。
で、漸く、昨夜、仕事から帰ってきてから、ニュー・アルバム『MICHAEL』を初聴き出来たのだ。

昨夜は、もう最初から、心を揺さぶられる歌声に、涙が滲んで・・・
何と言っていいのか分からない状態だったけれど、今日は、少し冷静になって先入観なしの感想を少しだけ、メモとして残してみたい。


まず、「Hold My Hand」は、もちろんAkon色が強いわけだが、スタサム2008もお気に入りだった私としては、一気に引き込まれた。
兎にも角にも、マイケルのWOOだけで、鳥肌もの。流出時に殆ど聴かずにいたので更に新鮮な形で耳にすることが出来たのはラッキーだったかもしれない。


「Hollywood Tonight」は、冒頭の曲のカッコ良さなど、マイケルっぽい。しかし、ここに登場するハリウッドを目指す女子は『Invincible』以降のマイケルが、女性を「ただの自分と違った危険な生き物」として捉えた"Girl"から、一個の人間としての曲のテーマを担える人物像に変転し、登場させたヒロインであることが感慨深い。


「Keep Your Head Up」もバイトを複数掛け持つ、先の見えない世界で生きる女性に対して、青空に向けて顔を上げて頑張れとエールを贈っている。マイケル・ジャクソンがこういう歌が歌えるようになるとは想像しなかった人達がいるだろう。
個人的には、この歌が、自分が、演劇を志して、バイトを三つも掛け持ちして、面白い位に貧乏しながら、夢に向かって生きていた、「あの頃の私」を肯定して励ましてくれているような、あの頃の私を抱きしめてくれているような歌に感じられて、胸が熱くなる。

「(I Like) The Way You Love Me」こちらは、既に2004『Ultimate Collection』DISC4で聴いていたもの。幸福感溢れる曲調の明るさも『Invincible』以降のマイケルが獲得した心の愛の深さが表現された一曲。

「Monster(Featuring 50 Cent) 」曲名と冒頭の効果音などから、Thriller、Ghosts〜2BADからの流れを受け継ぐ一曲なのかと思われる。パフォーマンスやショートフィルムが期待されるはずの一曲だ。多分、後になればなるほど癖になる種の楽曲。


「Best Of Joy」ソロ以前の曲のような懐かしめのメロディだが、歌い方は、もちろん10代には出来なかったろう突き抜けた明るさに真摯な心を添えて、(君にとって)僕こそが永遠なのだと、歌っている。この曲はファンに向けた心を歌っていると解釈してもいいように思える。

「Breaking News」メディアに実像を曲げられ、メディアに異常に追いまくられ、異常な取り扱いをされるマイケル・ジャクソン、異常なメディアとそれに対する抗議をあからさまに表明した曲。この手の楽曲は『HIStory』以降、もはや外すことが出来ないテーマになっている。その位マイケルにとって切実な問題であるわけであるが、この「Breaking News」は、以前ほどの暗さを背負っていないところがあり、彼自身がMichael Jacksonという名詞を繰り返すせいなのか何やらヒトゴトにライトに聞えるから不思議である。

「(I Can’t Make It) Another Day (Featuring Lenny Kravitz)」レニーとのコラボ。こちらは流出時に聴いたのを覚えてはいる。マイケルとしては久々のロックという感じ。ロックでダイナミックなマイケルを楽しめる一曲。

Behind The Mask坂本龍一とのコラボで幻の曲として有名だったこの曲が遂に陽の目をみた。80年代のこの幻の一曲のレコーディングがあったから、その後、私たちMJファンが自然と教授に注目し続けてしまうことにならざる得ないことになった総元曲である。MJ版「Behind The Mask」、想像以上に完成度の高い、満足できる名曲として収録されている。
ところで、先日の日テレ特番で、マイケル初のカバー曲だとか何とか変な事を言っていたが、マイケルはソロ以前にはあらゆるカバーをこなして成長してきたシンガーなのであって、全く。テレビってどうしようもない。


「Much Too Soon」シンプルなメロディとマイケルの美しいヴォーカルが際立ったこの曲も心に深くしみ込んで、マイケルの美しい魂の一部に入り込んだような錯覚を覚え、心が震える。
しかしこの歌詞。なんて皮肉なことだろう。みんながあんなにも愛したマイケルの心は、こんな風にいつも破れていたのだろうか。


I hope to make a change now for the better
Never letting fate to control my soul
And I'm hoping that my prayers will see
The day that you'll come back to me

アルバム最後の切ない一曲と共にマイケルはまた余韻を残したまま立ち去っていったようだ。



想うのは、何処までも私は、
なんとマイケルを"頼り"に生きているのか、ということ。
今でも尚、私を生かせ続けるのはマイケルであって、私は、そうやってこの先も生きていくのかもしれない、などとつくづく思う。。。

Hold My Hand

Hold My Hand

MICHAEL

MICHAEL