デンジャラスツアーin 1992

前回のおはなしの続き>
この日はマイケルのデンジャラスツアー日本公演の最終日でした。あまりにもいろいろあり過ぎて何日なのかという意識さえなくなっていましたがこの日は大晦日でした。私は前日真っ白なツーピースで気張ってオシャレをして行ってどん底に落ちたのでこの日は赤いセーターに白いスカートちょっと遅れたクリスマス風な服装でもういいやと何か突っ切った感もあり、随分落ち着いてきていました。

マイケルに渡すプレゼントを物色しようとホテルのショッピングアーケイド(って程のものでもないが)に行くと湯川さんがお花を買っているところに出くわしたので一緒に写真を撮っていただきました。昨日同じ場所にいたのを覚えてくれていて「マイケルに会うのは本当に難しいのよ〜」と言う言葉には実感がこもっていました。(すみません、私たち今日もう一回トライしに行きます)
今夜は会えるはず、だ、と、思う・・・。

そうして私たちはバックステージへ自力で行き、開演前のステージ衣装のマイケルに会うんだろうかと思いながらまた、今度は閑散とした楽屋の一室へ通され待つ事に。今度はこの部屋で写真を撮ったり少し寛いだ(?)、いや、この部屋の詳細はあまり記憶にない。と言うのはしばらくすると一人の白人男性が来て、いろいろ質問を投げかけてきたのです。「英語はどのくらい分かるの?」とか「今日は誰に招待されたの?」とかいろいろ聞かれたので何だか面接試験を受けているような気持ちになり、ここでしくじったら、ダメになるんじゃないかという気がして慎重に答えました。「Mr.ジャクソンのマネージャーのビル・ブレイさんに招待されました。」(あんた誰って顔されて以来会ってないが)
面接試験にパスしたらしく(?)、迎えが来て(メアリーさんだったかな)、「ここで待ってて」と言われた、その場所には他にも何やら家族連れぽい人なども待っていたような記憶がある。
で、通された部屋(なのかどうかカーテンで仕切られたような空間)にその人はいた。誰かと写真を撮っている。(後で思い出したが見るからにスタッフかマイケルの友人ぽい黒人男性だった)私は思わず「Michael」と小さく叫んだ。友達の方もMikeと叫び、そのまま駆け寄りそうになったかと思うと腰を抜かして座り込んでしまった。え〜、しっかりしてー。
Michaelは私たちの方を向き、またあのキラキラ輝く瞳で楽しそうに笑いながら軽く手招き(?)(やー、来たのというような仕草)をして、そのままさっきの人と何枚も写真を撮っている。視線はこちらを見ながら。そうして、楽しくて仕方がないように笑い、「ねぇ、ビル、彼女に本当のことを言わないといけないよね」などとのたまう。(あ、うう、カワイイから許すけど昨日の残像で自分がドームの階段を転げ、のた打ち回るように泣いていた気が)
少し遠巻きでじっと見ることが出来た。Michaelはグリーンのシャツに黒いスラックス。美しすぎる、なんなんだこのお肌のツルッツルは。あの横に並ぶのか?それにしても何でこの人はこうも無邪気に笑っているのか、瞳に星を湛えながら。
そうしてこの懐かしさはどうだろう。何という懐かしい笑顔なんだろう。
<続く>